
取材協力:ハンモックシアター 松本香里様
民泊運営を始めたきっかけとは?
本業は音響映像の設計施工の法人を代表の主人ともう1人との3人でやっています。 ただ本業に波があるため、時間のあるときに法人としてのサブ事業を仕込んでおこうと思ってはじめました。 不動産投資のように、一度仕込んで軌道に乗せれば、あとはそんなに時間を使わなくてもできそうなのが魅力でした。 もともと日本と海外の橋渡しになるような何かをしたいと思っていたので、日本に来てくれる外国の方外国人に日本のファンになってもらえるような楽しい滞在を提供できたら嬉しいし、面白いと思いました。民泊運営において、現在のエリアを選ばれた理由はなんですか?
自分が大阪市在住であること、大阪市は2泊3日の特区民泊ができること、が理由です。 本当は難波徒歩圏内など、もっと中心部でもやりたいのですが、どうしても合法物件で探すと家賃が高くなりすぎるので、今は周辺エリアで運営しています。どんな方が利用しているのですか?
中華圏と韓国の方で8割締めてます。民泊施設を運営する上で大切にしていることは?
本当は、直にゲストの方と触れ合いたいのですが、本業など他の業務があり、難しいのが現状です。うちを選んでもらう時点で、「面白そう!」とか「ほかと違う!」と言った「ちょっとした感動体験」や「ワクワク感」を感じてもらう事を大切にしています。具体的には、メイド服を置いたゴスロリ部屋やハンモックのあるホームシアター部屋など、「その部屋に泊まること自体がイベント」と思って貰えるような施設づくりを目指しています。
どんなことがゲストに喜ばれますか?
直に触れ合っておもてなしができない代わりに、何か要望やクレームが発生した場合、対応できることは夜中であろうが現地に行ってでも「即対応!」を心掛けてます。 そうすると災い転じて福となす、じゃないですが、かえって喜んでいただけることもあります。 ただ、1年経ってつくづく感じるのは、普通のことを普通にすること。 特に、隅々まで清掃すること。メッセージにはすぐ返答すること、クレームにはすぐに対応すること。これがやっぱり基本ですね。ゲストハウスを運営してきた中で大変だったことや苦労したことを教えてください。
うちは法人のサブ事業として、はじめから合法な特区民泊で参入したので、正直言って、いろんな意味で、合法民泊じゃない方々とこの1年同じ土俵で競争せざるをえなかったことが一番つらかったですね。物件の立地や家賃や初期費用やあらゆる面で、合法はハンデがありますし、うちは賃貸でやっているので損益分岐点も高く、利益をだせるようになるまで本当に厳しかったです。 正直何度も撤退を検討しました。実際に採算見込めない物件は借りて1ヶ月で撤退したこともあります。ゲストハウス運営への想いや考えを教えてください。
海外の方に、日本や大阪のファンになってもらいたい、という理想はもちろんですが、ビジネスとして取り組む以上、利益がでないことには続けられません。この理想に届くだけの利益を、工夫と努力で生み出すことに取り組んでます。ご自身の経験を踏まえて、運営を成功させるコツを教えてください。
この6月に違法民泊がごっそり減ったので、やっと成功していく希望が見えてきた、というのが正直なところです。 だから偉そうことは何も言えません。 心掛けているのは商売なんだから、きちんと数字をシビアにみること。これはいつも代表から釘をさされてます。おまえの趣味でやってるんじゃないぞ、と。 あとはどんな商売でも同じですが、ゲストだけでなく、清掃業者さんはじめ関連業者の方にも誠実で迅速な対応を心掛けてます。